えちまにはかた

2023/08/04

みちのく潮風トレイル 9日目 釜石〜大船渡

釜石の朝。今日もカンカン照りだ。予想気温は35℃。東北も暑い。

今日もぼちぼちだ。朝のうちに少し歩こう。釜石の町を守るでかい防潮堤から、日本製鐵や他にも大きな工場が立ち並ぶ。

新日鉄も被災して大変だったろうな。鉄ってサビるよな…


かまいしへようこそ!って。



どこも同じだ。何も無い、この異様な広々感…



道の途中に展望台への上り。やっぱりな、ま、このぐらいは。

歩いてると、右の山側から、ガサガサッ、バキッ! なんかいる! 鹿? いや、鹿にしては枝を折る音が大き過ぎる。
クマだ。姿は見えなかったけど、クマに違いない。こんな住宅の近くまで下りてくるのか。
もう絶対に山には入らない、と誓う。

少し上ると釜石の町が見えた。手前の住宅は少し高台なので助かった。
向こうに見える町は全て流された。



海の近くは流されて何もない。だんだん高くなると、家は無事だったんだ。



鉄の歴史館。列車の時間があるのでパスしたけど、寄ってみたかったな。

ズーくん日本製鐵だったよね。こんなの見に来なくちゃね。鉄鉱石が採れる山が近くにあるから、釜石なんだな。

鉄鉱石ってこんなんか。この6500kgの鉄鉱石の60%が鉄になるんだと。



手前の変な形の山? パパは「福島の汚染土ちゃうかな」とゆう。そうなのか…これ、海抜の低い場所だよ。津波がきたら、土って流出するんじゃないのかな…


鹿がいっぱいいる。住宅のすぐ近くまで出てくるんだな。クマもいるだろうよ?!


平田駅(へいたえき)まで6kmほど歩く。上りもあったので、2時間近くかかった。

平田から甫嶺駅(ほれいえき)まで20分ほど乗って、またもや降りる。甫嶺駅から恋し浜駅まで1時間ほど歩こう。

これって、次の宿をおさえたから、そのチェックインまで、列車で行けば早すぎるから仕方なく歩くってゆうか…

暑い…陰を探して…


又、巨大防潮堤と水門だ。


恋し浜駅。元々は小石浜だったようだ。恋し、の方が観光客に受ける…?

列車は1時間か2時間に一本。恋し浜駅で1時間ほど待つ。

待つのは慣れっこだ。陰があって風が通れば、いくらでも座ってられる。

暑いのにテニスして、藤棚のしたで風に吹かれて休憩する、みたいな…


駅舎。ホタテ貝に願いごと?


私も書いたよ。「熱中症にならずに奈良へ帰れますように」

「二度と震災が起こりませんように」ってゆうのがあったよ。そうだよね。でもね、それってどんなに願っても無理なんだよ。何十年に一度かは、絶対に津波はやってくるんだ。今までにもそうだったんだ。

仕方ないから、津波がきた時どうするか、津波にやられない場所に住む、防潮堤を作る…常に考えなくちゃね。

これだよ。


三陸鉄道リアス線。ファンも多い。


盛駅で三陸鉄道は終わり。そこからはバスしかない。


大船渡防災観光交流センター。

屋上展望台から。

津波伝承館ってゆうのがあって、震災直後の写真が展示されてる(撮影禁止)

たくさんの住宅、商店、工場…全て流された。

流された地域には、広場と商店。



これ、わかってもらえるかな。

三陸鉄道リアス線は盛駅が終点。そこからは、JRなんだけど、線路は地震と津波で分断され、再建をあきらめたんだな。線路をはがした場所にバス専用道を作った。

線路みたいにまっすぐなバス専用道。


バス停ならぬ、大船渡駅。バス用の踏切もある。 
ここから石巻まで、列車の代わりにこのバスが走ってる。その名も大船渡線BRT。
bus rapid transit. なんでrapid かとゆうと、バスが、元々線路があった所を専用道として走るから、信号が無いから。

BLT って、ベーコン、レタス、トマト…やったかな…





ホテルの窓から。海が近い。堤防は低い。
でも、住宅は一切建ってない。工場、商店のみ。
暮しちゃいけないんだ。
寝込みを襲われちゃ逃げられないんだ。



同じ15kmほど歩いても、ちょっと歩いて列車、ちょっと歩いてバス、なら疲労が全然違う。涼しい場所で休むだけで、疲れはずいぶんとれるもんだ。

21500歩、14km。





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