朝って、なんてさわやかなんだろう。
この時期は去年のカミーノの9月より雨が降ると聞いたけど、毎日いいお天気だ。
いい宿だった。世の中カネか。
出発の時、写真を撮らせてくれ、と。菅笠の日本人なんて初めてだろうよ。
紙袋を持たせてくれた。オレンジ2個とチョコ2個。お接待だ。冷たい。ありがたい。さをりのキーホルダーか効いたか。
さあ、今日もぼちぼち歩こう。15キロほどだ。楽勝だ。
French wayを歩いてる人の投稿だ。
右の女性は全盲だ。左の赤いリュックの男性が手を引いてサポートしてるんだ。
それを読むのに胸が詰まった。
歩き過ぎて足がしんどいの、歩き足りなくて退屈だの、わがままいってんじゃねーよ、と思った。
通り沿いにポスト。
え〜、パンがハダカで入ってるよ。マフィンと新聞も。これって、鳥とか、つっつきに来そうじゃん。袋に入れるとか…朝食用かな。早く回収しようよ。
木陰があって、ベンチがあって、水場があって、ゴミ箱がある。完璧なレストポイントだ。
日本のミカンみたい。冷たく冷やしてくれてた。おいし…
フランスでもない。スペインでもない。
バスクって特別なんだな。
着いた。zamudio.え〜サンチャゴまでまだ680kmもあるの…
おかしいな…そんなはずない…間違いだよ。
どこのレストランでも、1時からmenue が食べれる。
今日も1時に目的の街に着いて、レストランへ。
おなかいっぱいになって、ふらふら今日の宿へ。
ほぼ下りだったのに、15kmだったのに、疲れたぞ。暑かったからかな…
これって、夏は絶対に無理だ。今の気温24℃。
スペイン語しかできないおばさまがフロントに。
西向きの部屋。陽当り最高。これ、洗濯物乾くで。洗おう。昨日洗ったとこだけど、ソックスとシャツとタイツだけ。
明日の朝食、と言ってこんなのくれた。
バナナとオレンジはmenue のデザート。食べずに持ってきた。
これだけあれば、明日の昼までもつ。
6時半。まだまだ陽は高い。なんか食べに外に出る。バルでビール。
前の公園に、3歳ぐらいのハーフっぽい男の子と日系の母親。
あれ、どうみても日本人だ。近くに来た。え?日本語で電話してる。「日本のかたですね」と声をかけた。「え〜日本のかたですか〜?!アメリカ人かな、と。日本の方この辺りで見たことないです。」金沢出身。フランス人のご主人の仕事でスペインに住んで10年。
「アキ〜来てごらん。日本の人がいるよ~」長男9歳もやってきた。
おしゃべりで元気なアキくん。日本語ペラペラ。スペ語はもちろん、バスク語、英語、フランス語も少しできるようだ。
「お母さんはスペイン語上手にしゃべれないから、ぼくが教えるんだ」とゆう。わかるよ。ドイツで暮らしてた時、なまじ英語ができるから、普段の買物や旅行に必要な言葉しか覚えられなかった。
なんと日本から送ってもらったとゆうコミックを読んでるじゃないか。
へえ。
楽しい1時間だった。
分かれる時「何か不自由なことないですか。日本から持って来れなかった物ないですか」と言ってくれた。うれしかった。ありがとね。でも大丈夫。
なんとかなってきたよ。ふたりでなんとかしてきたよ。
アキくん。日本語、しゃべれるし書ける。どこでも習えない。お母さんが教えてる。
元気でね。また金沢で会おう、ってゆうと「待ち合わせ場所どこにする?」だって。
それだけの言語ができれば、将来有望だ。
「おふたりって、日本からの観光客に見えないです。絶対ヨーロッパに住んでるかただと思いました」だって。
あ〜っ! 爪がとれた~! 右足の小指の爪だ。
去年のカミーノで、プエンテ・ラ・レイナへの長い下りでやられた。
それから、全く爪がのびなくなった。「死んでる」のはわかってたけど、この前がんばり過ぎたDevaまでの長い距離で一気に痛くなってた。
とうとうとれたか…
こんなの全然大丈夫。どんまいだ。
爪がとれるほど歩くって…どうなんだろ…
明日も晴れそうだ。
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