今日も15キロだけののんびりデイ。ホテル1階のカフェで朝食食べて、8時半頃出発。
メリデは街に矢印が少ないから注意、みたいなこと、本に書いてたけど、朝は巡礼者が歩いてるから、迷うこともない。
朝の街には大きなゴミトラックが狭い路地にも入ってくるんだな。軒先に当たりそうだ。
こんなお掃除トラックで通りをきれいにするんだな。掃くだけじゃなくて、吸いこむようになってるんかなあ。
今日は久しぶりに朝から晴れてるぞ。何日ぶりだろう。ガリシアに入って、朝から雨が3日続いた。その後も毎朝、霧で真っ白だった。今日は晴れて景色も見える。といっても、あんな広々とした雄大な景色はもうないんだな。
何日ぶりだろう。朝陽を見るのは…国境を越えた頃は毎日みてたな…
けっこう上り坂もある。私達は朝からゆっくりだけど、西遊旅行の人達は、昨日の午後暑い中、この坂を登ったんだな。気の毒にな…1日30キロ…そんなに歩いたことないよ。しんどかっただろうな。
私達は今日も15キロなので、ゆっくりでいい。鳥の声がいい感じ。小さいけどすごくいい声で鳴く鳥がいる。ノドのとこが赤いぞ。Dくんのみたいなカメラじゃないと無理だ。しっぽの長い白と黒の鳥もよく見る。飛び方が変わってる。
あ、この子、ドイツ人女性。どこだったかな。オリソン、ロンセスバージェス、スビリ…ずっと一緒だった。ひとりで黙々と歩いてた。
彼女も気づいてあいさつ。
あらら、若い男性と歩いてるよ。なんかいい感じで仲良さそう。ほお、なるほどな…
でも、このふたり、会話は英語だったからなあ…遠距離恋愛かあ…
旅先で知り合って結婚した娘のことをふと思った。
お互いに海外ひとり旅。あ、日本人だ。こんにちわ、ひとり? ってなるよな。
タカユキが変なヤツ?!じゃなくてよかった…どこで初めて会ったんやっけな。
イスラエル?シリア? いや、ラオスとか?アジアやっけ…よくも海外で巡り合うとはね…
いいヤツだよ。優しくてよく気がつく。なんといってもナナを大事にしてくれる。
ランチ。アルスーアまでもう少し。ビール飲んじゃえ。ラザニアが美味い。
あれ? 今日はカフェがすいてるぞ。空いてるテーブルがたくさんある。あ、そうか。サリアから歩き始めてると、ポルトマリン、パラスデレイ、ときたら、次にメリデは近過ぎるから、メリデに泊まる人は少ないのかも。
いつものことながら、なんでランチの後はいつも上り坂なんだ…しんど…飲んだら歩くな!忘れたか?!
これ、マジ美味い!
カフェを出て、後ろから自転車が通り過ぎて停まった。写真か?
はいはい。
どこから来てんの? 日本かあ。その帽子むっちゃいいやん!
はい。パチリ。
バイバーイ!
この青いシャツの女性。疲れたね、と私とパパの手のひらにアーモンドを10粒ほどくれたよ。グラシャス!
ワンちゃんも暑いのかな。急に飛び込んで泳ぎだした。
3キロほどでアルスーア到着。
昨日パラスデレイからここまで歩いてるなんて、どうかしてるよ、あのツアーの人達。30キロだよ。私は2日で来たよ。
これ…何?! 歩道に…わからん…自転車停める?
まわりに何も無いよ…
この女性、i pay for you .って言ったよ。
え?菅笠売って欲しいってこと?! ダメだよ。サンティアゴまでかぶって行くんだもん。
2時チェックインまで、アルスーアのカフェで。
さて今日の宿をさがす。
あれ、おかしい?どこ?グーグルの示す場所に無い!そこらをぐるぐる歩き回ってさがすこと、30分以上。日差しが強くて暑いんだよ。
歩いてる人に聞くもわからん。5人の人に聞くも要領を得ず。電話するも英語のできん人では伝わらん。
やっとわかった建物。なんだよ、これさっき通ったとこ。カーサともオスタルとも全く看板もないただのアパート。わかるわけないやろうが!
要領を得ないので、come here ,please ! 5分で行く、と。
期待はしてなかったけど11分で車が来た。番号を入れてボタンを回すと鍵が出てくる。わかるわけないやろうが! 中へ入って、一階部分は全て自由に使っていいと。
自由な旅には、この困りごとがつきものだ…
そいで、今日の宿、一棟貸しだ。ベッドルーム3つ! 広いリビングキッチン。なんだけど、ネットつながらん…バカヤロー!
寝室ひとつでええねん!Wi-Fiやろうが!
広くて、キッチンへ水を飲みに行くと迷子になりそうなほどドアがいっぱいある。
ま、静かでくつろぐよ。
でもさ、この手の宿、もうちょっと考えてほしいよな。前もってメールくれよな…それと、35番でVTとかせめてメールでゆってくれ。全く普通の住宅やん。民泊ってやつだな…
スペインはWi-Fiがどこでも使える。カフェ、バル、レストラン、だいたいWi-Fiが使えて、壁にパスワードを書いてある。日本ってWi-Fi使えないよね。マックやモスならパスワード無しで使えるけど、普通は外では使えない。遅れてるよ。こんなにスマホ駆使して旅するのも初めてだけど。
と、こうしてアルスーアの夜は無事に終わった。
とうとうサンティアゴまで、残りは38キロになった。
私達の困ってる様子に、近くのカフェの主人が出てきてくれた。