えちまにはかた

2022/09/06

サンティアゴ巡礼の旅 ⑱ カストロヘリス〜フロミスタ 死ぬかと思った26キロ

6時半から朝食をやってるとゆう店。ほんとにやってるかなあ。ちょっと不安。
6:45にやっと灯りがついた。今日のパンがまだ届いてないから待ってくれとゆう。
なんでやねん。6時半開店の前に届くように手配しとけよ。
待ってられるか。クロワッサンをかじって出発。


小さい村に泊まると店が少なくて不便だ。しかも昨日は日曜日。マーケットの類は休みだ。
昔のドイツは土日はスーパー始め全ての店が休みだった。金曜日にはパンや牛乳やハムとチーズなど、切らさないように買ったもんだ。今は土日も開いてるそうだ。
日本で土日に休んでるスーパーなんて考えられないよね。



薄暗い街を出る。

今日は今までで1番たくさん星が見えるぞ。すごいよ。写真に撮れないのが残念だ。今日もいいお天気になる。
でも寒いよ。ウールのレッグウォーマーも付ける。

さあ、今日もがんばる! 今日は長いぞ。27キロだ。




後ろの小高い山の南側を巻いて歩いて来た。ちょうど朝陽が登ってきた。

朝はいつも最高に気持ちいい。このためにがんばってるんだ、と思う。
がんばってるから、これがあるのか。


後ろから来た男性が、菅笠をほめてくれた。抜き去り際にゆう。あの上り坂をがんばらないといけないよ。30分で登れるよ、と。あれを登るのか…キツいな。

朝陽が当たって、山が赤い。


みんな一気にペースが落ちる。自転車だあ。あれもしんどいで…



登りきった〜!
案外ちゃっちゃと登れたよ。25分。


登りきったら、反対側はこれだ!
すごい! 一体どこまで続いてるんだ…
一体どこまで歩くんだ…



下りのチャリはいいよなあ。


果てしない…とゆう言葉しか浮かばない。



彼女が又後ろからやってきた。今日こそ一緒に写真が撮れた。
かわいい人だよ。でも、ここだけの話、近くで話すと、けっこうシワが深い…歳いくつだろ…


この橋が県境らしい。ここまではブルゴス県、ここからはパレンシア県。バレンシアはここじゃないもんね。パレンシアだって。


バレンシアでもパレンシアでもいいけど、カフェは無いのか。
休みたいし、おなかすいた。
そこらで休憩。


イテオ・デ・ラ・ベガ。ややこしい名前の村だ。適当なカフェは無かった。


あと424キロ!



どこまで歩けば、なんか飲めるんだ。なんか食べれるんだ。
オシッコもしたいし…

オシッコの極意。まずは後ろからくる巡礼者との距離を考えて、ここまで追いついてくるのに、3分以上かかりそうなら、そこらの草むらでOK。前を行く人が後ろを振り向くことはほぼ無い。
しかし、困るのは自転車だ。考えてるより速いのだ。すぐに近づいてくる。

なんて、しょうもないことでも考えないと気が紛れないほど、歩いても歩いても道は続いてるのだ。


あの木の向こうは2つ目の村だ。


やっと着いた。ボアディージャ・デル・カミーノ。名前、長いねん!
ところが、この街は5分ほどで通過てきるほど小さくバルどころかカフェも無い!!
すでに12時を過ぎてる。朝もろくに食べず、昼を過ぎた。
すでに20キロ歩いて、足も痛くなってきた。
目指すフロミスタはあと6キロ先だ。
目の前真っ暗…でも歩くしかない。バスもタクシーもあるはずない。


疲労と空腹と絶望の中、30分ほど歩くと、運河だ。船着き場があって。

観光用の船。「フロミスタ〜、2€〜!」と大きな声で女性が。
え? 2€でフロミスタに連れて行ってくれるの? 乗るよ乗るよ、乗る乗る!

神の思し召しだ…ありがたや…

そこからはなんと楽ちんな。気持ちいい風に吹かれながら、運河を進む。横には巡礼路。リュックを担いだ巡礼者が歩く横を。なんとなく申し訳ない気持ちがするも…
船はゆっくり進む。巡礼者が歩く速さより少し速いぐらい。私達を追抜いて行った巡礼者達をゆっくり追抜いて行く。
フロミスタの街の手前で船を降りる。




たった2€で命拾いした気分。




船着き場で降りる。これがちょうどカミーノだ。


カスティージャ運河。産物を運ぶのに使われていた時期もあるようだ。


チャリ…大変やん…


結局、6キロ歩くところが3キロほど楽させてもらった。
それでも25きろほど歩いてる。

カテドラルをゆっくり観る元気もなく、とりあえずレストランへ


くう〜カーニャが染みるぜ。
このスープ美味い!


マスとヒレ肉。まずまずだ。


おなかいっぱいになって、宿を探す。あったー。
アルベルゲだ。シャワートイレ共同。ま、いいさ。個室ってゆうだけでくつろぐ。


小さいスーパーへ水を買いに。飯ぬきで歩く非常時のためにクッキーでも…なんでそんな大きいねん!マフィン50個入り!そんなん担いで歩けるか!チョコ、どんだけデカいねん!重たいわ!





共同シャワーは良好。タオルや服を置く台もある。充分あったかいのが元気に出る。20秒ほどで止まるけど、ボタンを押せば又20秒出る。ただ、いつものことだけど、アルベルゲのシャワーは固定式で背の低い私はツラい…




ここのカテドラル。軒下の彫刻。ひとつひとつ違う。人や動物。顔が違うので有名なんだとか。






明日も早起き。もう寝よ。10時消灯だ。





ちょっとおもしろいデータ。今日の宿に今までに泊まった巡礼者の国別人数。

そりゃあスペインが1番だろうよ。へえ、アメリカ、オランダ、フランス、ドイツ、イギリス、カナダ、イタリア、中国……ここに泊まった日本人は12人かあ。私達で14人になったかな。




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