えちまにはかた

2023/07/31

みちのく潮風トレイル5日目 黒崎から田野畑

昨日、くろさき荘で出会った地元の女性。普代に出る森が、クマが出そうでこわかった、と話すと。

「クマ出るんですよ~お盆に向けて仏壇に食べ物供えててるでしょ。それを目当てにクマが家をの中に入りこんでくるのよ。田舎は戸締まりなんかしないからねえ」とゆう。なんと恐ろしい…

襲われて死んだとか、ケガをした、となるとニュースになるけど、仏壇の果物を食べられた、ならニュースにもならんのか…


みちのく潮風トレイルってこうゆうもんだよ。


今日は次の宿まで8時間。とても無理だ。くろさき荘トレイルプランは送迎付。北山崎ビジターセンターまで送ってくれる。3時間短くなる。それそれ。あんまり頑張り過ぎないように、皆に言われてるんだ。

ビジターセンター。実際に宮古から八戸まで歩いて地図を制作したスタッフがいろいろアドバイスしてくれる。

Kさん、わかるんだろね…



明戸の机浜番屋まで自販機も何も無いと。水、スポドリ、お茶…500mlを4本。足りるかなあ。なんか心細い。

なんといきなりの鬼の階段攻め。下り510段。その後上り650段!!

この上り下りの1200段の階段だけで1時間かかった。地獄の階段攻めやあ。

だいたい明戸まで8.6kmに5時間かかると言われた。おかしいと思ったら…こうゆうことか…

アップダウンはこれだけじゃなかった…





クマ…そんなこといわれても、ここがトレイルコースになってる。

ビジターセンターで「クマ、いますか…?」
「います」即答だった。「問題は出会うかどうか、です」そんなこといわれても…


海抜250mまで上って、又ゼロまで下る。
ヒドイよ、全く…しんど過ぎる…


ここはちょっと楽しみにしてた。手掘りトンネルだ。



ヘッドランプは持ってきてない。スマホで。150mほどかな。涼しい。


海ってこんな色だったのか。
トンネルはふたつあった。このおかげで上らずに済んだ、と思ったのもつかの間…


くそう。又上るんかい?!


びぇ~っ!! ぎゃ〜っ!! クマよけに絶叫しといてやる。
絶叫しても上るしかない…エスケープルートは無い。
またこれ、1段が高い…


冷たい飲物、思いっきり飲みたい〜



とうとう机浜(つくえはま)に下る。
津波はここまできたんだな…
飲物がもう無くなってきた。節約して飲みながら。


流される前と同じように番屋を再現したけど、ここには暮らせない。これも震災遺構だ。


今日は山ばかりで、ランチするとこないので、おにぎりを作ってもらったけど、クマがいるような山中で食べる気になれずに下ってきた。ドアを開けたらちょっと風が通る。考えられないよね。エアコンもない室内でおにぎりランチ。
歩かなくていいだけで、カラダは休まるもので。



そうかあ…40年に1度は津波にやられてるんだ…



毎日のように、ニュースばかり見てたけど…私って、一体どのくらい震災のことわかってたんだろう…


ここまできたら、もうキツい上りは無いと思ったのに…なんで…?
くそう、いい加減にしてくれ! これが絶対に最後の上りだ!


上れば海の色がキレイだ。



見えた~! あれが今日の宿。あと30分か。
でも、あれ、海抜10mも無いんじゃないのかな…やられんかったんかな…


田野畑震災遺構公園。なんだか異様な公園だ。破壊された堤防が残されてる。
今はこの高さに10mの新しい堤防ができて、その上を県道が走ってる。


堤防って、両側のコンクリートの中身は土や砂利だったのか…


津波の第一波が、5mほどの堤防を軽々と越えて、その奥の養殖場などは全て消滅。その引き波で堤防が破壊されたそうだ。




やっと着いた〜。しんどかった〜。
距離は15kmほどしかないのに、なんてキツい階段攻めだったことか。6時間。

フロントで聞いた。3階までは全て流されたそうだ。中身は消滅したけど、基礎がしっかりしてたから再建できたと。
当時は四階より上が避難所になったそうだ。



「津波時は5階以上に避難してください」…
でも、この波打ち際に避難…勇気いるよ…
山の上に逃げたくなるよ…



今日は震災遺構をいろいろ見て、考えさせられる1日だった。

岩手県に入って5日歩いた。

友人や娘、暑いからあんまり頑張り過ぎないように、って忠告してくれるのに…今日は過酷な1日だった。


夕方から雨になった。なんかうれしい。

この雨で明日は最高気温は29℃らしい。

これはありがたい。明日こそ、楽してやる。





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2023/07/30

みちのく潮風トレイル 4日目 野田玉川〜黒崎

 さあ、今日も暑くなりそうだけどがんばろう。宿の玄関の水道でビショビショに水をかけまくって、涼しく?出発。

少し歩くと、今日もこれ。ポチポチッとふたり分。カウンターは1120人。



高架が3つ。手前は高速、次は三陸鉄道、一番海側は国道。3つとも、震災以降に作られたんだな。三陸鉄道は津波でやられたからか…


ここは海抜5mほど、津波がきたら、養殖場は流される…



三陸鉄道リアス線。あまちゃんの列車だ!


高いとこまで上ったぞ。海まで下る。
これはトレイルでもあるが、津波の避難階段だ。



松磯海岸。東屋、トイレ、水場、自販機。
完璧な休憩場所だ。

ここからも遠くに、小袖海岸、陸中野田の防潮堤が見える。北からどんどん歩いてきたなあ。


水場にいた男性。盛岡から釣りに来てる。
「ソイ」が釣れてると、見せてくれた。ソイかあ。礼文島で食べた。


このトンネルを進めば、県道で楽ちんだったのに、トレイルは左にそれて山道だった。しんどい登り続きだった。

水道を見つけるとこれだ。ビショビショ作戦。しばらく涼しく歩ける。


白井海岸駅。乗らないけど、休憩させてもらお。ここまでは長いトンネルだ。


すごいテトラポット。違和感ある。


え?!こんなとこから山に入るの?!

「クマ注意」…踏まれてない山道だ。クマのいそうな雰囲気満載だ…こわい…ふたりでクマよけ笛をピーピー鳴らしながら。おまけになんて登り坂なんだよ。しんどいわ、こわいわ…薄暗い森の中をどんどん進む。




地図には、難所、道迷い注意、沢歩き…やめればよかったか…


でっかいキノコ。毒キノコだよ、きっと。


沢に出た。これが又大変で、水のたまった沢道。どろんこ道。コケ道。石かと思えば、ズボっと入る。わあ、靴がどろんこ〜

2回転んだ。パパまで転んだ。



やっちまった…今日は温泉に浸かったらシミるぜ。



やっと普代駅まで歩いた。なんとあの山道は2km歩くのに2時間かかった…しんどかった…


普代の道の駅でロング休憩の後、まだまだ歩く。
普代の水門。


23mの津波…あんな上まで…
きらうみ産直まで2km歩く。暑い。とうとう33℃。


あの海から、津波こんな高いとこまできたのか…


「東北お遍路巡礼地」 そうかお遍路か…


あんなとこまで津波は到達してる。水門よりはるか上だ。震災の後にこんなの作ったんだな、と思ったけど。

きらうみの産直でイカ焼きとホタテ焼きを食べた。焼いてる愛想のいいお父さんが話してくれた。

あの水門は震災前に、村民が税金の無駄遣いだと反対したのに、町長がそれを押し切って作ったそうだ。水門は12m。

それをはるかに越える23mの津波がきたけど、水門のおかげで勢いが弱まって、村は流されずに済んだそうだ。

そうなんだ…町長はエラかったのか。
野田村は防潮堤が無くて、村は全滅だったと。野田村のバカでかい防潮堤…見ながら歩いてきたよ。

こんな静かな海水浴場なのに…


黒崎展望台。きらうみの海水浴場が見える。双眼鏡無料。




陸中黒崎灯台。


太平洋だ。こんなに静かなのにな…



今日は国民宿舎くろさき荘に泊まる。







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