えちまにはかた

2022/09/30

サンティアゴ巡礼の旅 ㊷ マドリッド〜パリ〜台湾 日本だ!

早朝6時発の飛行機。

3時に起きないと。と早く寝たが少し寝て目が覚めて眠れない。そのまま2時には起きてしまった。タクシー、ちゃんと来るんかなあ、と心配したけど、3:45にフロントから電話。ちゃんと来るんや。

え?歩ける距離なのに…ちょっと遠回りして、それでも5分。20€。やられた…仕方ない。


考えてみれば、カミーノの旅は安上がりだ。15€で巡礼宿に泊まれる。2人40€で個室にも泊まれる。ヨーロッパを旅してふたりで40€の宿なんて無いよ。これから、ヨーロッパのどこへ行っても、高いと感じるだろうなあ。

食事。美味しい。ヨーロッパのどこの国より美味しい。しかし安くはない。定食を食べれば、安ければ10、高くても20ぐらいでおなかいっぱいになる。定食には2人にワインが一本ついてくるのだ。やはり海鮮は高い。でも、日本なら2人で二杯ずつ飲んで8000円。55€ぐらいか。こちらでは、飲み代が安い。ビール、ワイン、全て200〜300円。飲まない人にとっては安くはない、ってことになるのかな。


ふたりで45日の旅で、正確には42日。往復の移動に3日かかるが、ビジネスに乗ると、その3日間で一切おカネは使わない。全て機内とラウンジで済ませられる。

42日の間、ひとり1日5000円では足りない。7千〜8千円ってとこか。


相馬くんと話したよ。ツアーで来る人たちと同じだけの費用で、ツアーなら12日。私達なら45日の旅をしたって計算になる。ツアー客はサリアからの114キロ。私達はフランス、サンジャンピエドポーから820キロの旅ってことになる。

おカネは使い用だ。(ビジネスクラス利用は別)

ツアー客はアルベルゲには泊まらず、全泊ホテル。重い荷物を担ぐことなく、全部配送。スペイン語で難儀な食事の注文をすることなく、全食事付…


そうそう。
完歩証明書のことだけど。
サリアからの100キロと中辺路だけを歩いた人ってそこそこいると思うけど、
小辺路、中辺路、大辺路、紀伊路、雲取り、伊勢路の熊野古道全てとカミーノのサンジャンからの820キロ、これだけ歩いたヤツって、おるかな…そうはおらんと思うけどなあ。もしかしたら私達だけ?!ってことはないか…おるやろかあ…

パリから台湾。長いよ…14時間。
消毒液たっぷりのおしぼりを何度もくれるので、手が荒れる。ハンドクリームもくれるけど。

いよいよ台湾だ。パリの出発が1時間もおくれたので、乗継は忙しいかも。


それにしても、今回の旅は今までに無かった感動だった。これって、旅の概念、変わるよ。これからどんな旅をするんだろう…




パリ シャルル・ド・ゴール空港。




エールフランス航空では、CAはマスクもしていない。
なのに台湾エバー航空のCAはマスクにフェイスシールドに防護服。この温度差はなんだ。



夜中に?私の頭は夜中なんだかどうかわからんけど…
「オカノサン、お夜食にインスタントヌードルを召し上がりますか」と台湾人のCAさん。ビジネスクラスは担当のCAさんが決まっていて、いつも名前で呼んでくれる。
これが、チキンラーメンみたいな味で、久しぶりの味でむっちゃ美味しかった。日本へ帰るんだなあって思った。



もうすぐ関空だ!
四国上空を飛ぶ。高知県だ。あの辺り、海外線を歩いたとこだ。



徳島だ。ここから遍路旅は始まったんだ。




無事関空に到着。
このリュック、なんて重いんだ。
こんなの担いで40日も700キロも歩き続けたのか…
暑い…日本は暑いな…
バスに乗って、電車に乗って、駅から歩いて、無事帰宅。


お寿司食べに行こか…
いつもお客がいっぱいでなかなか入れない人気店。
5時なら入れた。バイク飛ばして15分。パパは生ビール飲んで、帰りは私の運転で。





ガルシアの海鮮もいいけど、やっぱり日本のお寿司はいい…
明日からなんでも食べたいものを作って食べれる…






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2022/09/28

サンティアゴ巡礼の旅 ㊶ サンティアゴ駅〜マドリッドへ列車で

さあ、とうとうサンティアゴを去る朝。7時前に起きて、荷物を片づけ、最後の朝食。クロワッサンでかっ! ハムチーズ付。



あれ、雨だ。やっぱり私達って、モッテるよ! 
もうお天気はどうでもいいさ。

昨日も朝は道が濡れてて、降ったあと、って感じだった。今日もやむよ。大聖堂の屋根に上った時は快晴だったもん。

9:08のrenfe に乗る。駅まで最後のwalkingか。菅笠とリュックにカバーをつけ、ゴアのジャケットを着る。こんな雨、全然どってことないさ。




今回の旅、初めての列車、じゃなかった。バイヨンヌからサンジャンまで列車に乗ったんだった。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ駅。

乗る人、降りる人、いっぱいだ。へえ。荷物検査。けっこうきっちりしてるよ。日本の新幹線はこれをしないから、とんでもないヤツも乗るんだ。でも、新幹線って、ほぼビジネスマン…無理かなあ。


新幹線って5分に一本ぐらい走ってるんだよね。
これは1日4本。だからsecurity  check  できるんだ。




やっぱり遅れるよ。ま、許せる。8分遅れだ。

4号車、ほぼ満席。あれ、座席は皆、進行方向なのに、1番前の私達の席だけ向い合せ。で、前は空席。あ、これってコロナだから、空けてるんだな。ラッキー。クツ脱いで足乗せれるやん。…ってか私…足、届かんやん…


調子に乗って?こんなん買ってしもた…日本の人には、このシャツの意味…わからないだろね…




新幹線よりだいぶ遅いな。最高時速で100キロってとこかな。霧のせいかトロトロ走ることもある。9時半過ぎてこの暗さと霧。これが昨日だったら、カテドラルの屋根に上がるツアーは中止だったはず。滑ると危ないもん。
私達、やっぱモッテる!


どうなってんの?この天気。11時だよ。昼前なのに、真っ暗で霧で真っ白。昨日晴れてほんとによかった。
となると、贅沢を言いたくなる。車窓からの景色は全くダメだ。

12時前になって、やっと明るくなってきた。景色も見え始めた。
ってか、あと1時間ほどでマドリッドだよ。
日本ならあと1時間で東京って、どの方向でもすでに街だよね。
この景色、どやろ…オリーブまみれの乾いた大地だ。
3時間近く乗って、停まった駅は3つだけ。とゆうより、駅があんまり無い。




世界中で山火事起きてるよね。スペインのニュースも日本でやってた。
これだよ。大地が黒くなってる。
ほんとになんとかしなきゃ! 温暖化ダメだよ! みんなで地球をなんとかしなきゃ!



マドリッド到着〜
この4つの高いビル、有名なヤツなんだろね。パパはバルセロナは出張で何度か来てるけど、マドリッドは初めて。私はもちろん初めてだ。




マドリッド、チャマルティン駅ってゆうんだ。



駅のバーガーキングでランチ。ファストフードに入るのは初めてだ。日本のよりデカい。

空港近くのホテルまで地下鉄を使うと、途中乗換で30分ほど。タクシーに乗っちゃえ。

20分ほどでホテルに着いた。マドリッドの街とか、もういいよ。なんかもういいよ。なんでそう思ったのかわからないけど。行く気になれなかった。

せっかくの旅の想い出が、大都会で濁っちゃイヤだから…




空港近くのホテルの窓。空港が見える。遠くの山はどこかなあ。歩いて来た方角かなあ。

これがスペインの景色の見納めだ。明日は早朝4時にホテルを出る。6時のフライトだ。当然、真っ暗でなにも見えないうちにスペインを離れる。

日本は恋しいけど…ちょっとさみしい…

きっと、また来る!! 絶対に来るよ!!



こっちは北か…マドリッドから少し北へ行くと、あの乾いた大地じゃないか。なつかしいよ。街は要らないよ。スペインの本当にいいとこは街じゃない。あのメセタの大地だ。




最後の晩餐は、ホテル一階のレストランで。
チキンウィング、サーモンアボカドタルタル。写真忘れた~pad thai.え?パッタイ? タイの? パッタイだったけど、タイのとはちょっと違う味。
どれも美味しかったよ。




今回の旅の全ては、このふたりの笑顔で❤ 

楽しかった!ほんとに楽しかったよ!!

相馬くんのFBより。相馬くんと話し込んでる間にも何度も写真撮らせて〜って言われた。相馬くん曰く「撮られ慣れてるなあ」

そだよ! だってね、考えてみると、1日5回撮影会があったとしたら、40日で200回だよ! きっとそれ以上だよ。世界中の人に写真撮ってもらったよ。

菅笠バンザイ!だよ😍 これのおかげで世界各国の人と仲良くなれた!


相馬くんは、あの後フランクフルトでソーセージ食ってるよ。

元気でね~次はル・ピュイで会おうぜ! 彼とは気が合う!って思ってるのは私だけ? 慶応卒の優秀なエリートでイケてる青年だよ。

サンジャンから800キロ歩こうってヤツで、気が合わないヤツなんていないよ! たぶんね…




朝から雨で、昼まで暗くてうっとおしかったけど。午後には晴れてきたよ。

最後の最後にスペインのキレイな空、見れたよ。





ありがとう。全てにありがとう。

muchisimas  gracias !!

special  thanks  to my dearing  !!

あなたがいてくれると、この地球上で行けないとこなんて無い!!

いつも、私のわがまま聞いてくれて、ほんとにありがとう❤







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サンティアゴ巡礼の旅 ㊵ サンティアゴの1日 え?!ボタフメイロ?! 

 朝は8時を過ぎても暗いので、目が覚めたら7:45だった。

カミーノを歩いてる時はこんなのありえない。6時には起きて、7時前には真っ暗闇の中、ヘッドライトをつけて歩き出したもんだ。なにもかもが懐かしい。

ホテル一階のバルで朝食。宿泊者は15%offだと。今日の朝食、豪華やなあ。




9時半からのミサに出よう。ミサに出ないで帰っちゃダメだ。
座ると、パイプオルガンの音が響き出す。私、このオルガンの音に弱いんだよね。もう鳥肌もんだ。

英語版の巡礼者用のミサが巡礼事務所のチャペルでもあるようだが、やっぱりここでなくっちゃ。スペイン語のお説教、全くなわからない。
でも、亡くなった船本先生の講演、何度も聞きに行ったけど、日本語でも、クリスチャンじゃない私にとっては、何をゆってるのか、わからんかった…

そのスペイン語が、私にはBGMに聞こえたよ。
日本を出て40日。いろんなことが頭に浮かんだ。
これ、よくゆうヤツだよね、走馬燈のように、とかゆうヤツだよね。

サンジャンピエドポーから、はりきって喜び勇んで出発した。
でも「気合い」だけで「足ができてない」「重い荷物にも慣れてない」ロンセスバージェスへの登り、スビリへの下り、ペルドンへの登り、プエンテ・ラ・レイナへの下り…足がやられた。つらかったよ。

だんだん重いリュックにもロング・ウォークにも慣れてくるもんだ。
乾いた大地は大好きだった。
いろんな人と声をかけ合いながら、励まし合いながら。

今、完歩してここにいる。胸がいっぱいだよ。


ん?なにか白い紙切れみたいなのをひとり1枚ずつもらって、口に含んだ。溶けて無くなるらしい。いや、さすがにコロナの今、これはやめとこう。


その後、オルガンが鳴り響いて…
床に置かれていた大きな香炉が宙に浮いた。
え?! なに?! え?! ボタフメイロじゃないの?! え〜っ?! 

今日だったの?!
やってくれるの?!
全く知らなかった!

大きな銀色の香炉が揺れ始めた!
7人の人がロープを引っ張ってる。けむりが出てる。すごいよ。
ほぼ床と平行になるまで振り続けるのだ。その間、2分ぐらいか。
写真を撮るけど、暗いからシャッタースピードが遅くて、うまく撮れないよ。

いや、この感動は目に焼きつけておこう。
兵頭さん、片平さん、相馬さん、mr.cho、アサミちゃん、リンリ! みんなの分も見といたよ。みんなの無事も祈ったよ。

終わったらパパと抱き合ったよ。私達って、やっぱりモッテるよ! 

シホさん! ボタフメイロ、見れたよ!!








このロープで7人で吊り上げるんだ。





教会から出て、次はカテドラルの上に上るツアーに。
ネットでは売切だったけど、めげずに受付へ。
11:30からのツアーのチケットが買えた! 11:20にここへ来い、と。

おっけ! それまで博物館に入る。いろんなもん並んでるけど、解説がスペイン語で…イマイチよくわからん。ま、いいさ。


さあ、カテドラルに入るツアーだ。客にインカムを配るけど、私達はスペイン語わからんって知ってるから、渡されなかった。ってゆうか、ゆってることわからんから、説明中も離れてウロウロできてよかったし。

これが鐘樓の鐘かあ。デカいなあ。


これが振り子みたいに振られてた香炉かあ。
昔は巡礼者がここにたどり着くまでは、それはそれは大変な苦難の道でシャワーはもちろん宿なども無く、悪臭がすごかったとか。それを消すためにお香を焚いてたんだそうだ。

あ、上から次のミサが見える。



階段をいっぱい上がって、とうとう外に出る! 
え〜これ、カテドラルの尖塔の裏だよ! 屋根の上だよ!
こんなとこ来ていいの〜?!
え〜っ!なんかこわいよ。日本ならこんな危ないとこ歩かせないよ、絶対に。

すごい!これって、すごいよ!私、こんなとこにいるんだ!

このツアーに参加できたのも、昨日広場でmr.cho に会って、カテドラルのテラスに上るツアーがあって、景色がすごい、って聞いたから。
ほんとに偶然に mr.cho に会えたからだよ。
on the terras.って言ったけど on the roof   とは言わなかったよ。

すばらしいよ。偶然にもボタフメイロを観れて、偶然にもこんなツアーに参加できて。夢みたいだよ!!


教会の屋根の上だよ。尖塔がこんなに近いよ!


パパ、高いとこ苦手なんだけどね。がんばりました。



すごいとこ歩いてるよ。








こわいからって登れない人いたんだよ。




次のミサに出たい人の行列。9時半のは空いてた。


いろんな人のyou tube 見たけど、ここに上った人いなかった!








3日前に歩いて到着した歓喜の広場があんな下に。



モンテドゴソはこの方向だ。あの山を越えて下ってきたんだな。
遠かったよ。




で、ミサではボタフメイロが観れて、カテドラルのツアーでは屋根の上にまで上がれて…感動の半日が終わった。

お昼を過ぎた。


昨夜のタパスバルがあまりに美味しかったので、今夜も行こうと、8時に予約を入れた。

ランチは昨日の中華料理店、ちょっと遠いけど、今日も行こう、なんて思ったのが間違いだったか…

30分坂道を下って、なんと休業! 30分坂道を登って戻ってきた。
往復1時間歩いて、なんのこっちゃ!


そこで、この前のイタリアンにしよか、と! なんとそこも休み!
こんなことってある?! すでに2時半。さっさとランチ食べないと、8時には夕食だあ。



ま、そこがスペインのすごいとこ。美味しい店はいくらでもある。
写真撮るの忘れたなあ。
ガリシアンスープ、エビのアヒージョとステーキ食べて、又フラフラ、カテドラル前のオブラロイド広場へ。

ここが一番だ。今日も歩き疲れてたどり着いた巡礼者の歓喜の場所だ。



日に当たるとぽかぽかあったかい。






声をかけられた。あ、sun set cruies で会った女性だ。
Informationで熊野古道の巡礼手帳をもらってきた、と見せてくれた。
行くんだね。楽しんでね。日本もいいとこだよ。

でも、不思議…この広いサンティアゴのこの人混みで、なんで又会うんだろ…
神さまの仕業に違いないよ。絶対にそうだよ。




このタパスバル。めちゃ人気だよ。昨夜も満席だった。


夜8時の予約。
席に座ってメニューを見てると、
oh!amazing!! メルボルンの彼女だよ! カミーノで毎日会ってあいさつした彼女だよ。写真も撮ったよね。my best friend in camino !
でも、私達がバスに乗っちゃったから会えなくなった。今日ここに着いたそうだ。

なんでここで会えるの!! 何度も抱き合ったよ! なんで会えるの?! ご主人がオーストラリアからやってきて、これからフィステーラへも行くと。ステキなご主人だった。おふたりでキレイな夕陽見てね。

なんで会えるのかわからない…なんで同じ時間にあの店に…

カミーノの神さまだよ。

ほんとにタフですばらしい旅だった。

彼女に別れを告げて、最後にオブラロイド広場へ。
最後のカテドラルだ。明日は朝から反対方向のサンティアゴ駅へ歩いて列車に乗る。

さあ、日本へ帰ろう。








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